格闘家 番千代大海、7敗目で“引退危機” [格闘家]

 大関千代大海が、大関琴欧洲に引き落とされて7敗目を喫し、引退のがけっぷちに立たされた。あと1敗で、史上1位の62場所守ってきた大関からの陥落が決まる。場所前から、史上ワースト13度目のかど番で迎えた今場所に進退がかかっており、残り3日間に逆援助続行への全力を尽くす。白鵬と日馬富士は全勝を守り、1敗の朝青龍も琴光喜を下手投げで退けた。
  ◇  ◇
 名大関が力なく土俵にはいつくばった。琴欧洲に左を差された千代大海は、形勢逆転を狙って右へ動いたが、203センチの相手に抱え込まれる。強引に引き込まれると、右足が流れ右手を土俵についた。
 険しい表情のまま花道を引き揚げると、自分の右手についた土をじっと見やり、軽くパンとたたいた。風呂場を出るとすぐに左太もも裏に氷を当て、治療のため何重にもテーピングを巻いた。
 ふがいない相撲は、自分が一番分かっている。「どうのこうの言ってもしゃあないやろ。下がれ。下がってくれ」。報道陣へ叫ぶと、後は口を閉ざした。
 10年2カ月大関を務めた体はボロボロだ。昨春に糖尿病を発症。今年の春場所は左ろっ骨骨折に苦しみ、大関史上ワーストの13敗を喫した。今場所前にはインフルエンザにかかるなど体調を整えられないまま、進退をかけた場所に突入した。
 師匠の九重親方(元横綱千代の富士)は「見守るだけだ。結果が出たら話をする」。残り3日に大海が土俵人生のすべてをかける。

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